住宅・建築物の省エネルギー基準とエコガラスについて
「建築物省エネ法」のポイント
「建築物省エネ法」(建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律)は、平成27年7月1日に成立しました。
「省エネ法」から建築物部門を独立させ、建築物全体の省エネ性能の向上を目的とした新しい法律です。
2021(R3)年4月より今までの床面積2,000㎡以上の非住宅大規模建築物に対して適合義務化されていた対象が、床面積300㎡以上の非住宅中規模建築物も対象に拡大されました。
また、戸建住宅等においても2021(R3)年4月より、設計者(建築士)から建築主への省エネ性能に関する説明を義務付けされました。
一次エネルギー消費量は省エネ基準のものさしです
建築物の中で使用される「空調・暖冷房設備」「換気設備」「照明設備」「給湯設備」「昇降機」「事務機器・家電調理等」などの消費エネルギーの総量(一次エネルギー消費量)についての基準が設けられました。また、エネルギー利用効率化設備(太陽光発電設備やコージェネレーション設備)によるエネルギーの創出効果は、エネルギー削減量として差し引くことができます。
住宅の外皮性能は、断熱性能と日射遮蔽性能によって決まります
外皮の基準は、断熱性能と日射遮蔽性能で決められています。建物の外皮総面積当たりで評価するように計算します。
8つの地域区分
各地域ごとに外皮の基準、一次エネルギー消費量の基準を定めています。外皮には、断熱性能の基準値と日射遮蔽性能の基準値があり、断熱性能の基準を UA値とし建物から逃げ出す熱の上限値を定めています。日射遮蔽性能の基準はηAC値といい、建物に入り込む日射熱の上限値を定めています。
●地域ごとに定められた外皮の基準値
地域について
省エネ地域区分は各都道府県の市区町村によって異なります。
市区町村別の省エネ地域区分は「省エネ地域区分 (PDF)」にてご確認ください。
建築物省エネ法ではUA値(外皮平均熱貫流率)、ηAC値(冷房期の日射熱取得率)が使われます。従来のQ値(熱損失係数)、μ値(夏期日射取得係数)に変わるものです。それぞれが断熱性能の基準、日射遮蔽の基準であることに変わりはありません。