事例紹介/リフォーム

−7℃の北国リフォーム、灯油使用量3割ダウン

窓から快適、リフォームレポート -北海道 T邸-

Profile Data
立地 北海道札幌市
住宅形態 木造2階建(2000年竣工)
リフォーム工期 2015年5月
窓リフォームに使用した主なガラス エコガラス(複層真空ガラス)
利用した補助金等 住宅エコポイント


窓リフォームは、実は想定外だった

白壁に赤いパラペットのT邸を北側から見る。シンプルな陸屋根の住宅が道路に沿って整然と並ぶ。風除室つきの玄関は、寒冷地ではごく普通の風景だ
公園に向き合うT邸南西側。エコガラスのミラー効果で、公園を訪れる人の目に室内がさらされることはない

札幌市の北西部は明治時代のはじめ、屯田兵によって最初に開拓された歴史ある地域です。
碁盤の目のように整備された街並が今も続くこの地に建つT邸に、2月の一日お邪魔しました。

施主のTさんが想定していたのは、外壁改修と車庫・風除室の増築です。
なのになぜ窓のエコリフォームを? と問うと「藤井さんが結露の実験を見せてくれたからね」と、工事を担当した藤井建業の藤井功貴さんをちらりと見て笑います。
それを受けた藤井さん、「ヒアリングをしていく中で〈結露がすごい〉という話が出たんです。階段室にあった天窓からは、しずくが垂れるほどだった、と」と振り返りました。

T邸では、床暖も含めて1台の石油ストーブによる全館暖房をしています。冬場は28℃設定で24時間運転してきました。
もっとも寒い時期で外気温がマイナス7~8℃まで下がる環境下、燃焼時に水分を出す石油ストーブで暖めている室内。ここで複層ガラスの窓が結露でどうなるかは、想像に難くないでしょう。

「実は結露が大変で…」住まい手が漏らしたつぶやきをすくいあげて藤井さんが持ち込んだ結露実験機。その結果を確認したTさんは、エコガラスを使った窓リフォームの追加を決心します。
工事は2015年5月に実施されました。


ガラス3枚入りエコガラスで家じゅうを断熱

約70㎡のリビングダイニングがゆったりと広がる1階
幅2600mm、高さ1800mmの出窓はリビング空間の主役ともいえる存在感。インタビューには工事内容の相談から実際の施工まで担当した藤井さんに同席いただいた。施主との息のあったやり取りに、互いの抱く信頼感がにじむ
元のサイズからぐんと大きくなった階段室の窓は、トップライトに匹敵する採光を得るためできる限り高い位置につけられた

エコリフォームの対象となったのは、T邸の居室にある窓全部です。樹脂サッシに複層ガラスが入っていたところを、ガラス部分のみエコガラスに入れ替えました。
加えて結露がとくにひどかった階段室のトップライトをつぶし、代わりに踊り場に小さく切られていた窓を大きくして、従来と変わらない明るさを確保しています。

採用されたのは、Low-Eガラスと真空ガラスを組み合わせて実質3枚のガラスで構成したエコガラスです。寒冷地・札幌で求められる高い断熱性能を備え、かつ「もとからある樹脂サッシの厚みとのバランスも考えて選びました」と藤井さんは話します。

1階部分はリビングダイニングキッチンの一室空間。隣接する公園に向かう南西側に出窓がつき、ソファーとテーブル、テレビが置かれたこの一角で、在宅時のTさんはほとんどの時間を過ごすといいます。

2階は寝室や和室など3つの居室に分かれ、それぞれに窓がついています。階段ホールに光を入れる開口部は、大きなFIX型ガラスの高窓に。

計10箇所の開口部にきっちり断熱が施された住まいは、さてどうなったでしょうか。


“凍りついた出窓”が証明する断熱力

2階寝室の窓に結露は全く見られない。外には小雪が舞っていた
出窓の庇には小さなつららが下がり、下枠は凍っている。フィルムが張られたガラス面も凍結しているようだ
室内から、外側の窓枠にたまった雪が見える。ここにもエコガラスの断熱力が示されている

リフォーム後も、Tさんは全館暖房の設定を特に変えていません。しかし、変化はあちこちに現れました。

最大の困りごとだった結露は、工事後ほとんど見られなくなったといいます。「やっぱり結露がなくなったのが一番だよね」Tさん の言葉に、藤井さんも「安心しました」とにっこり。
うっすらとつけていたパネル式床暖房も、この冬は使わずにすんでいます。

もっともわかりやすい変化はT邸の熱源・灯油の使用量でしょう。
以前はひと月に約500リッター購入していましたが、工事後は350リッターまで減り、使用量3割減の省エネが実現しています。

さらに注目したい部分があります。それは“凍りついた窓”。
リビングの出窓まわりを外側から見ると、小さなつららがついたり、枠に氷がたまっていたりとなんとも寒々しい様子です。しかし「こういうのを見ると感動ですよ!」と藤井さんが思わず声をあげるほど、この姿こそが窓の高い断熱力をもっとも雄弁に物語っているのです。

断熱力が低ければ、室内の熱は窓を通って外に伝わり、氷は溶けて水になるはず。溶けずに凍ったままなのは熱が逃げていない証拠、というわけです。
「これを見たときはうれしかったなあ」しみじみ語る藤井さんの横で「実は欠陥工事と思っていたんだよ…」Tさんの言葉に、一同爆笑となりました。


北国の暑い夏にも効果アリ

2階に続く階段の上部にはロールスクリーンをつけ、寒さが厳しいときには引き下ろしているとのこと
目の前の公園には、すらりと伸びたポプラの並木が続いていた。「環境は確かにいいです。秋は枯葉がすごいですけどね(笑)」北国に春が訪れるのももうすぐ

冬のみならず北国の夏にも、エコガラスは効果を発揮しています。

北海道といえども暑い時期は最高気温が32℃程度まで上がるこの地域では「閉め切って外出し、帰ってきてドアを開けるとムッとくるんです」とTさん。リビングの出窓からは強い西日も入ってきます。
「でも、この夏はそういうのがなかったんだよね」

さらに「エコリフォームをやるなら妥協しない方がいい。自分自身が住む家なんだから、いいと思ったものは全部取り入れて、できる限り最大限にやるのがいいですよ」と続けました。

住まい手にとって“想定外”だった窓リフォームをここまで成功させた藤井さんは「一番の驚きはやっぱり省エネ。結露の減少が確認できたのもよかったです。なによりもこういう形でお邪魔して“経過観察”ができ、すごく勉強になりました」笑顔がこぼれます。

ちかぢか内装のリフォームも考えているという、自身も建築業を営むTさんとふたりで“次の工事”を楽しげに語り合う姿は、施主と施工者の間柄を超え、力を合わせて良い結果を出す仕事仲間のようでした。


藤井建業


取材日:2016年2月16日
取材・文:二階幸恵
撮影:中谷正人

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