事例紹介/リフォーム

緑の暮らしを邪魔しないシンプルで高性能な窓

窓から快適、リフォームレポート -千葉県 A邸-

Profile Data
立地 千葉県浦安市
住宅形態 RC造3階建テラスハウス(1979年竣工)
間取り 3LDK
リフォーム工期 2013年6月
窓リフォームに使用した主なガラス エコガラス/真空ガラス


震災に耐えた家を大事にメンテナンスして暮らしたい

1979年に開発された住宅団地は、ゆったりとした住戸配置や整備された歩行路・植栽など、建物のみでなく住環境全体を配慮したつくりとなっている。大きく育った樹木がつくる木陰と高い緑被率、風通しのよさとで、夏場も過ごしやすそうだ
3階建テラスハウスの1階および2階の半分を所有するA邸。壁ではなく階段の踊り場で上の住戸とつながっている。専用庭があり、隣戸とは通路を挟んでいるため戸建てのような雰囲気も
工事を担当したリグラスショップの笠原さんにも同席いただき、1階リビングでお話をうかがった

東京湾の最奥部に面し、東京ディズニーランドや多くのリゾートホテル群を有することで知られる浦安市。東日本大震災では液状化など大きな被害を受けたのも、記憶に新しいところでしょう。

取材に訪れたA邸は、もとは公団住宅として開発され、35年余の歴史を重ねた住宅団地の一角にある、メゾネットタイプの住まいです。
転勤族だったAさんご一家がここに居を構えたのは1996年でした。

「朝は小鳥の声で起きるほど緑が多くていいところです。いろいろなタイプの住戸がありますが、このあたりの低層階はまさに平成長屋で(笑)隣近所のおつきあいもあります」

迎えてくれたAさんの言葉通り、タイル敷きの歩行路に沿って低層のテラスハウスが連なる住空間は大きく枝を広げる木々の緑と手入れされた芝生に包まれ、駅前の喧噪とはかけ離れた落ち着きをたたえています。

窓のエコリフォームを考え始めたきっかけは、重くなった古い掃き出し窓をなんとかしたいという思いと、冬場の結露発生でした。
暑さについては「窓を開けているのが好きで、夏でもたいてい夕方まではエアコンなしで風を通しています。木陰がいっぱいあるので、あまり気になりませんでした」とのこと。

とくに震災後は掃き出し窓がとても開けづらくなりました。「戸車がつぶれていたし、建物もちょっと傾いだのかな?」とAさん。
こんな状況のもと、以前から上の階の人に聞いていた<窓の取替>に踏み切ることとなります。

「コンパクトで便利、緑が多くて人間味もある街。長屋ではあるけれど、この家を大事にメンテナンスしながら暮らすのも、悪くないなと思うんです」


こだわった<立ち上がりなし>と<レトロデザイン>

東向きのリビングの掃き出し窓は庭に面し、物干し時の通路ともなる。庇の出もあり「夏は、お昼を過ぎればあまり日は射し込んできません」。断熱タイプのエコガラスが入ったサッシは以前より重くなったが、アシスト引手をつけたことで重さを感じずに開閉できるという
床からの立ち上がりがなく、出入りはスムーズ。今回のエコリフォームでAさんがもっともこだわった箇所のひとつだった
リフォーム前は換気用の小窓がついており、それに代わるものとして框部分にガラリをスライドさせるタイプの換気口をつけた。降雨時も降り込みを気にせず換気ができる
北面の上下階に切られた窓。上部は突き出し窓、下部はFIX窓で構成され採光と換気の役割を担うが、とくに1階部分はキッチンに隣接していることもあり、冬の結露が問題となっていた
北側窓には木枠の上げ下げ式網戸がついている。使わない時は曇りガラスのFIX窓側に下げれば、透明ガラスからの眺めが妨げられない。ここもAさんのお気に入り

A邸では、水廻りを除くすべての窓がリフォームの対象とされました。
1階は物干しに面する掃き出し窓と居室の腰高窓、そしてキッチンの勝手口扉。2階はふたつある居室にそれぞれつく腰高窓。さらに、上下階の北面につけられた突き出しとFIXを組み合わせたふたつの窓です。

開閉の重さや結露以外にも、Aさんを困らせていたことがありました。
「ぴしっと閉まらずに、隙間ができるんです。ゴムのパッキンも結露によるカビで黒くなって、磨いても取れないし」
経年劣化ならではの、気密が弱くなった状態を解決するため、最終的にAさんが選んだのはサッシごと窓を交換する改修方法でした。

エコガラスの入った新しいサッシへの交換工事を依頼したリグラスショップ・ウチヤマの笠原正一さんに、Aさんはひとつの注文を出します。
「掃き出し窓に立ち上がりは要りません、と言ったんです。最初にカタログで見せていただいたものにはあったので」

A邸の掃き出し窓には、もともと床からの立ち上がりがありません。改修後、新たにそれができてしまうと、物干しなど毎日の出入りが煩わしく不便に感じることは容易に想像できるでしょう。
これを受けた笠原さんは、考えた末にビル用サッシを提案。要望通りに立ち上がりゼロの窓を実現しました。

一方、北面の突き出し窓は、従来のサッシを生かしてガラスだけを交換しています。
「この窓の大きさも枠も大好きだったんです。でも、サッシごと換えるとガラス面が小さくなる、と説明を受けたので。小さくしたくなかったです」とAさん。

大きさと枠は今まで通りのままにしてほしい。次なる要望に笠原さんが提案したのは、真空ガラスによるガラス交換でした。
「真空ガラスを使えば、アタッチメント利用と比較して工事がよりスムーズに行える状況でした。Aさんには、ガラス面の大きさは変わらずにしかも断熱効果があります、とご説明しましたね」

こうしてお気に入りの窓は、レトロ感はそのままに、高い性能を備えた開口部へと、さりげなく変身したのです。


暑い日の帰宅時に、涼しく保たれた室内を実感

この日の最高気温は30℃ほどだったが、窓を開けたリビングで扇風機を回してのインタビューとなった。緑や住戸間隔など、周辺環境も暑さを和らげる大きな要素
桜を始め、構内の緑がいっぱいに広がる西側の窓。防火地域外のため、ガラスにワイヤーが入ることもなく視界はいつも良好。窓の中に一枚の絵が生まれる
シンプルな方がいいという思いのもと、内窓の選択はしなかった。団地内での住宅リフォームには管理規約上の規定があるが、管理人室や管理組合に話をすることで多くの場合許可が下りる。今回の工事も「断熱を目的とした窓改修とのことで管理側と話をし、問題なく通りました」と笠原さん

リフォーム後も、緑に囲まれた環境の中、窓を開けて家じゅうに風を通すA邸の生活スタイルは変わりません。
ただ、とAさんいわく「暑い外から帰ってくると、家の中は涼しいんです。ひんやりしているんですよね」

「そう感じていただけるのが一番うれしいです。エコガラスは透明ですが、極端に言うと<窓部分に壁ができた>くらいの状態なんですよ」笠原さんがにっこりしました。

やがて迎える冬には、困りごとだった結露の解消も期待できるでしょう。
「暖房機器を何もつけずに一晩閉め切って、翌朝の室温が外の温度とどれだけ差が出るか、一度試してみてください」と笠原さん。
Aさんも「1階ではキッチンでの煮炊きがあり、ストーブも使うので、一晩で除湿器に何リットルもとれました。どうなるか楽しみですね」と笑顔を返しました。

窓からの眺めは、どれもしたたるような緑です。桜やケヤキ、ビワ、イチョウと、四季折々の風景に囲まれる暮らしを続けてきたAさんは「緑が窓で切り取られると、まるで<一幅の絵>ですよね。窓は面白い。額縁で切り取ることで、ものの見え方が違ってきます。だから窓ガラスは透明な方がいいし、窓枠もきれいだといいですね」

内と外をつなぐ存在である窓が与える環境の豊かさと、それを受けとめる住まい手の心の豊かさとが、緑を媒介に呼応する。
さわやかに歴史を重ねる住空間に出会った一日でした。


リグラスショップ・ウチヤマ


取材日:2013年8月3日
取材・文:二階幸恵
撮影:中谷正人
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