事例紹介/リフォーム

「生き生きと動き続けるため」のエコリフォーム

窓から快適、リフォームレポート -寒くない快適さを求めて 埼玉県 Y邸-

Profile Data
立地 埼玉県所沢市
住宅形態 軽量鉄骨造2階建て(1983年竣工)
住まい手 夫婦
間取り 2LDK+和室
リフォーム工期 2009年12月(1日間)
窓リフォームに使用したガラス 真空ガラス
リフォーム費用 62万円
利用した補助金等 固定資産税減免

「生き生きと動き続けるため」のエコリフォーム



移住計画の順延が住環境を見直す機会に

竣工以来、Y邸は屋根・外壁・水まわりと部分改修を重ねてきた。リビングの窓に隣家の屋根の影が落ちている。

Y邸は竣工からもうすぐ30年。家族に愛されてきた軽量鉄骨一戸建のエコリフォームは、住まいの新たなフェーズの始まりでした。

住まい手のYさんいわく「この家は現役の間だけ住み、定年後はよそへ移り住む構想をずっと持っていました」。
しかしリタイヤ後、もし移住すれば子どもや孫が帰ってくる「家族の拠点」がなくなると思い至ります。そこで「もう10年くらいは住もうか…それなら、暖かく快適な家にしよう」
エコリフォーム計画の始まりでした。

もう1つのきっかけは、隣家の建替えです。
平屋だった南側のお隣が二階建てになり、午後までたっぷり射し込んでリビングを暖めていた日差しが少々パワーダウン。「僕は極めて寒がりなんで(Yさん)」現実的な寒さ対策が必要になったのです。
さらに奥様は「お正月には0才の孫も来るので、それまでに暖かくしておきたい気持ちもありました」。

未来構想・住環境の変化と家族への思いが後押ししたY邸初のエコリフォームは、2009年12月のことです。


希望は「家中どこも寒くない、乾燥しない家」

ガラス交換以前から、リビング掃き出し窓の下半分はくもりガラス。上部の透明部分には奥様お手製の短いカーテンがかかる。「外部の目線を切るのはやはり大事ですから」

住環境に対し、Yさんご夫妻は2つの明確な志向を持っていました。1つは「全館冷暖房」もう1つは「湿度の確保」です。

全館冷暖房は欧州や北米の住宅で見られる、家中をくまなく暖め一定の温度に保つシステム。現役時代に世界各国で駐在・出張業務を重ねたYさんは、行く先々で「洗面所のタイルまで暖かい状態」を体験し、その快適さを実感したといいます。
「実際には日本はそこまで寒くないし、コストの問題もある。でも、それに近い生活が健康にもいいので、希望はありますね」

「エアコンをかけると肌がピリピリ。部屋が乾燥しないように、うちはずっと石油ファンヒーターなんですよ」と力を込めるのは奥様です。
2人のお子さんが家にいる頃から、やがて生まれる赤ちゃんが安心して寝られる暖かさと湿度が暖房には不可欠、と考えてきたとのこと。

確かにエアコン運転時の乾燥感は不快なものです。しかし石油暖房につきものの水蒸気はY邸の室内を柔らかく潤しつつ、一方で激しい結露の原因ともなってきました。


既存の窓枠を使い、よく使う部屋から試したエコガラス

真空ガラスは0.2ミリの真空中間層を持つ、薄さが特徴のエコガラス。目を凝らすと真空層を支える砂粒のようなマイクロスペーサーが見える。

今回のエコリフォームでは、リビングダイニング・Yさんの自室・階段室の窓・さらに玄関で、単板ガラスからエコガラスへのガラス交換が行われました。全館冷暖房への思いはあってもまずはお試し、「ファーストステップとして、よく使う部屋で効率を確認したいと思いました」

工事を引き受けたのは、地元で窓やガラスのリフォームに取り組む、(株)ところざわ産業です。

担当の本橋満さんは「ガラス交換と内窓設置の2案をご提案しました。Yさんは内窓は開け閉てが煩わしいと感じられ、また既存のサッシを使いたいとのご意向もあり、真空ガラスによるガラス交換をお勧めしました」と話します。

寒さが本格的になる師走に、工事は1日で終了。その日からY邸の冬が変わりました。


エアコンの温風にサヨナラ。冷気を感じない快適さを実感

「既存サッシを捨てるのは環境に良くない」という意向もありご夫妻はガラス交換を選択。腐食しやすいビード部分はガラスと一緒に交換された。
北向き+ガラス面の多さから底冷え感の強かった玄関も、現在はリビングに通じる室内ドアを開けたままでいられる快適さだ。

極寒の朝も「リビングの室温は10℃以上。それまで19℃だった設定温度では暑すぎ、16℃にしました」石油ファンヒーターを使っているのに結露もきれいに消えました。

ストレスを感じながら、苦手なエアコンとタワー型ヒーターを併用していたYさんの自室も、リフォーム後はヒーターのみで十分な暖かさに。「エアコンの温風がなくなり、メンタルにかなりいいですね」 就寝時に使っていた電気毛布も、お役御免となりました。

さらにYさんが驚いたのは防音効果です。
「明け方の新聞配達のバイクを全然感じなくなりました。赤ちゃんが室内で泣いても、これならご近所を気にしないですみます」。

ドア1つ隔てたリビングとの室温差がひどく「まるで南極だった(奥様)」ガラスいっぱいの玄関も、今は快適。
玄関ホールには蓄電ストーブを置いています。「階段を経由して二階も暖めるつもりで。でも以前は全然ダメでした。リフォーム後は低い温度設定で効果がありますね」
「踊り場に内窓をつけたことでも違っていると思いますよ」こちらは本橋さんの言葉です。

エコガラスの保温効果も実感されました。
「帰宅時に思わず『早くストーブつけて!』と言いたくなる、あの冷気がなくなった。保温と、短時間で暖まること、2つの効果を感じます」


寒くない住まいこそアクティブな暮らしに不可欠

Y邸で唯一、内窓が採用された階段の踊り場。淡色の窓枠と和紙調のガラスは奥様のお気に入り。

「ガラスを換えることで生活様式が変わるのも、考えられないことではないですよね」Yさんの言葉です。
海外での経験を踏まえ、"暖かくはないが寒くはない"環境下の暮らしを「たとえば目が覚めたら、布団でちぢこまらずさっと起きて活動に入れる。アクティブに動けるんです」と話してくれました。

そして今、自邸リビングで「朝からすぐ活動を始める気になる。動くのに不便がない温度は、特に我々の世代には重要だと思います」。
やはり健康のことは考えるし、これからは1年1年が大事なのだから。静かな語り口の中で、未来を見据えるYさんの目です。

お話を聞きながら、住まいには「生き生きと活動し続けるための快適さ」も必要なのだ、ということに気づきました。
そして、屋根や壁、水まわりなど「外皮・設備のリフォーム」をひととおり終えたY邸が「性能のリフォーム=窓ガラス交換」に向かったことが、とても自然に思えたのです。


「家族みんなの帰る場所」を守り、整え続ける

リビングでの取材風景。Yさん(左)と本橋さん(右)、奥様も加わっての会話は、住まいへの尽きない思いに満ちていた。右手には、玄関ホールに続くドアが開け放たれている。

エコリフォームが「家族の拠点を守ること」につながっている点も印象的でした。

当初の移住構想が変わり、愛着あるこの家に住み続けられるようになったことは、引っ越しを覚悟していた奥様、そして独立したお子さんにとっても大きな喜びだったそうです。
10年後にご夫妻がここを離れる日まで、またその後どこに移ろうといつでも帰ってこられる場所として、さらにお子さん・お孫さんにはお正月やお盆を過ごす故郷として、この家は残されていくのでしょう。

現在Yさんは第2弾のエコリフォームを構想中。性能を確認したエコガラスを次は家全体の窓に採用し、全館冷暖房により近い住環境の実現を検討しています。

移住を視野に入れながらも今ある日常を大切にし、家族が帰郷するときは快適な我が家で迎えたい。ここはまさに家族の中心、いつか無人になる日が来ても、また帰ってくる家族のために快適な環境を考え、ベストバランスのエコリフォームを追求されているのではないでしょうか。

変わっていく家族の形や状況の中、最後まで「帰れる場所」として存在するだろうY邸と、それを守り続ける家族。その姿に「家とは、住まいとは何なのか」と、静かに問いかけられた気がしました。


(株)ところざわ産業

取材・文:二階幸恵
撮影:渡辺洋司(わたなべスタジオ)
エコリフォーム成功のポイント
  • 長い目で複数回の計画を立て、初回工事でガラスの性能を確認
  • 必要な快適さ、コスト、今後の住まい方のバランスを熟慮

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