事例紹介/リフォーム

ようこそ、我が家へ 〜自然の恵みがあふれる くつろぎの家〜

開口部にこだわった新築レポート -こだわりの家 千葉県 I邸-


窓は、単なる家のパーツではありません。光の取り込み、風の通り道、断熱・防音、眺望、インテリアetc……と、 生活を快適に保つさまざまな役目をあわせもっています。そう、開口部にこだわるということは、生活にこだわるということ。 そんな生活にこだわるご家族のお住まいを拝見しました。

家全体に風が通るビッグなワンルーム

風が吹き抜けるリビング。スピーカーケーブルも壁に埋め込んであるので、余分な配線もなくすっきり!

風が吹き抜けるリビング。スピーカーケーブルも壁に埋め込んであるので、余分な配線もなくすっきり!

ロフトの窓は1階からはいってきた風の出口になる

ロフトの窓は1階からはいってきた風の出口になる

リビング部分が吹き抜けになった広々とした約25畳のLDK。南側の窓からは、あたたかい光と庭の緑が目に入ります。1階のリビングを中心に、吹き抜けや 窓を効果的に活用し、2階も広いロフトもすべてまるごと一つの空間になったI邸。リビングの音や気配が、風に乗ってゆるやかに家中を循環しています。

そのなかで「一番気に入っているのはこの窓!」とI様が指差したのは、リビングの北側に面したキッチンの上部の高窓。リビングの南にある大きな窓から入った風が、そのまま北に抜けていくそうです。開閉も電動なので手間なしです。 この高窓の風は、近くの壁の小窓を抜けてご夫婦の寝室へも流れます。「夏など窓を開けて寝ていると、朝の風がなんとも心地いいんです」。 また、1階の吹き抜け部分と2階をつなぐ小窓も風の通り道として重要な役割を果たしています。2階に抜ける季節を感じさせてくれる風は、そのままロフト上部の窓から抜けていきます。 寒さが苦手でクーラーが嫌いな奥様のために、夏の「風の活用」に重点をおいたI様。夏の暑い日もほとんどエアコンを使うことなく涼感を得られるそうです。 「風が通るおかげで、季節を感じられて、とても過ごしやすいですよ」とご夫妻で口を揃えておっしゃいました。


ガラスで太陽光と熱をカスタマイズ

大きな窓のある玄関スペース

大きな窓のある玄関スペース

カウンターの下が蓄熱暖房機。これで家全体を暖めるなんてすごい!

カウンターの下が蓄熱暖房機。これで家全体を暖めるなんてすごい!

「明るい一体感のあるリビングを求めたら、窓が多くなりました」とI様。夏場の太陽の熱や冬場の窓からの冷気や結露が心配と、ガラスを研究したそうです。その種類にもこだわり、窓を通しての熱移動を極力避けるように心がけましたとのこと。

「目的は、夏は屋外の暑さを取り込まず、冬は屋内の暖かさを逃がさないことです」。

さらに、サッシは結露防止のために内側は樹脂で外側がアルミのものに統一しています。

また、機密性を確保することでC値(住宅の隙間をもとに機密の性能を測った値:数値が少ない程いいとされます)も1.9と、木造軸組工法では高水準の数字になりました。季節のいいときは極力自然の風と光を活用し、それでも厳しいときは、気密性を生かした省エネでの室温管理ができるようになりました。

お引越から3年半、住み心地についてうかがうと、
「冬は窓辺でもひんやり感はないですよ」と奥様。冬の暖房はリビングの一角にある蓄熱暖房機一基で約140平米強が心地よく暖まるそうです。蓄熱暖房機は空気を汚さず、体に心地よい暖かさで注目されている暖房器具。I邸は東北のメーカーのものを採用されているのでかなりパワーがあります。

「急激に家を暖めたいときだけエアコンも併用しますが、ほんとは蓄熱暖房機だけでも大丈夫です」。ちなみに夏は、風で熱さをしのげなくなったときだけ、エアコンを1台稼働させるだけで十分とか。


ゆったりと快適に過ごせる秘訣は?

ふだんはワンルーム使いの2階。来客時には手前のスペースがゲストルームとして独立

ふだんはワンルーム使いの2階。来客時には手前のスペースがゲストルームとして独立

「まずは快適が第一」とおっしゃるだけあって、I邸には好きなものを大事にしたいというこだわりや、気持ちよく暮らすための工夫が随所にみられます。

くつろぎのスペースであるリビングは、部屋が明るくなるように壁は白、床は裸足でも気持ちがいいように柔らかく温かみのある無垢のパイン材と、シンプルな仕様です。スピーカーの配線やLANケーブルは壁に埋め込んであるので、壁もすっきりしています。ご主人はオーディオスペースにあるソファで、奥様は畳スペースでくつろぐのが、それぞれお気に入りです。畳スペースからは、北の高窓を通して空が見えます。

収納がスムーズということも重要です。随所に余裕を持った収納スペースを設けるだけでなく、外出前や入浴後に使うクローゼットを1階に配置したり、6,000冊の本をまとめて収納する書庫など、動線とモノにあわせたスペースを設置しています。以前はあまり片付けが得意でなかったとおっしゃるご夫妻ですが、いまやモノを定位置に置いておくことが、しっかりと暮らしの一部になっています。"無理や我慢をしない暮らし"は、知らず知らずのうちに、家事を"楽しい習慣"に変えてしまったようです。


無理なく快適で自然にもやさしい生活

シックな片屋根は夏の日差しを遮りコストもリーズナブル!

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ご主人のとっておきのソファでくつろぐお二人

ご主人のとっておきのソファでくつろぐお二人

終の住処として土地を購入したあと、広さや予算などの条件や具体的なコンセプトなどの要望をA4用紙2枚にまとめて、候補と考えたハウスメーカーに提示したI様。結局、ひとつひとつの細かな仕様にもこだわりたいと、家づくりを託したのは建築家の高橋さんでした。

「一定の仕様のなかで自分のこだわりを入れて家を作るのではなく、全体も細部も納得いくものが作りたかったんです」。

だからこそ、自ら軒下の広さや換気扇の種類、小窓の微妙な位置にいたるまで、調べ、検討し、とことん相談したそうです。高橋さんも専門家として納得のいく答えを出してくれ、気持ちを尊重してくれたそうです。「細かいやりとりに、ねばり強く真剣に対応して頂けたことには今でも感謝しています」とI様。

「結局、こだわった部分にお金をかけても、他の部分ではコストダウンもできました。なによりも住んでいて無意識でいられるくらい快適なのはいいですね」。


今月の家を手がけた建築家:高橋 敏三 取材企画協力:OZONE家づくりサポート <建築家選びから住宅の完成までをコーディネートする機関です>

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