工務店・ガラス店のみなさま/スペシャルインタビュー

修理を入口にエコリフォームを提案

野崎芳弘(のざき・よしひろ)
1971年生まれ。高校卒業後、サッシ工場での住み込み修行や建設会社の手元作業に携わる等、さまざまな建築の現場で経験を積む。1996年野崎硝子入社。創業者である父を助けながら住宅の建築・設備について改めて学ぶ。2005年より現職。お客さまとの打合せから現場調査、施工、HP作成まで多くを担当し、社内を統括する。

決して饒舌ではない穏やかな語り口ながら、深い思慮に基づき発せられる鋭い言葉が印象的。細かな依頼にも真摯かつ丁寧に応える仕事ぶりに顧客からの信は厚い。
二級建築士、増改築相談員。


細かい仕事も嫌がらない。それが地域貢献

事務所の打合せスペースでお話をうかがった
工事の9割が自社施工。「社長がなんでも自分でやっちゃう人なので、ずっとそういう流れで来ています」と野崎さん。創業者で現社長である野崎次郎さんは、取材当日も自ら工場に立って作業していた

ーー新築の建築物のガラス・サッシ施工のほか、地域の暮らしに根付いたガラス屋さんとして40年の歴史をお持ちです。

仕事全体の2割くらいが、地元のエンドユーザーのお客さま向けです。
普通のガラス修理やエクステリアのほかに、こんなのサッシ屋さんがやるの? みたいな仕事もあるんですよ。キッチンの吊戸の取っ手交換とか(笑)
店舗の仕事とかもやっていたので、できるんです。基本的になんでもやるんですよね。

ーー地域貢献を大事に考えておられるとのことですが、具体的にはどのように?

細かい仕事でも嫌がらずにお引き受けする、ということではないかと。
たとえば「カギが回らなくなった」と言われて行くと、調整してだいたい5分くらいで終わります。それでお金をもらうかどうかだと思うんですね。千円とか2千円とか少額もらって帰ってきます。

それでも電話をいただけば行きます。遠方はお断りせざるを得ないですが、「新座市のどこどこです」と言われて、さらに以前お仕事したお客様だったら、もう絶対行くしかない(笑)

ーーそんな誠実さが、次に何かあったときの依頼につながっているのではないですか。

それは結構あります、「雨戸直してね」とか。
「対応が良かった」という口コミで、新規のお客さまから依頼があったりもしますね。

ーー“気軽に相談できるお店”というイメージを確立しておられるように見えます。

うちにご依頼くださるのは〈自宅の近くで、相談できるところ〉という位置づけでお店を探している方が多いと思います。遠くても安い方がいい、というスタンスでのご連絡はないですね。
だから、入ってくる仕事もほとんど修理からです。最初からエコリフォームなら、インターネットを見れば窓専門のお店が沢山あるからそっちを選ばれるでしょう(笑)


価格が上がっても、提案は一番いいものから

1999年からエコガラスを取扱う。「当時は取替といえばアタッチメント付きの複層ガラスでしたが、それとは明らかに違っていた。いいものだと、見てすぐわかるものでしたから」

ーーそんな中で、エコリフォームのお仕事はどのように受けるのですか。

以前は修理だけで終わっていたんです。「戸車の動きが悪いから交換して」といった依頼を受けて。
でも、最近は修理からLow-Eガラスを入れる、といった流れも多くなってきています。単板ガラスが入っていて寒いとわかったら、内窓とかガラス交換どうですか、と提案する。

ーー「寒くて困っているからどうにかして」というご依頼自体は、あまりないんですね。

言わなくてもたぶん、困っているんですよね(笑)だからこっちから言わないと。

たいてい、まず〈サッシが動かない〉といったお話が来ます。見に行くと40年くらい経っていて、サッシが曲がっているとか明らかに大変な状態だったりする。

そこで、サッシを直せば動くようになるということと、Low-Eガラスで暖かくなる方法もあるのでどうしますか、と投げかけます。一日でできますからと。
ほとんどのお客さまは「じゃあそうしてください」と言われます。

提案するのはLow-Eガラス。複層ガラスに内窓、といった場合は複層ガラスです。単板はありません。

ーー動けばいいと考えていたお客さまにとって、エコリフォームは想定外。「高いからいいわ」と言われることは?

それはありますね。
だからといって、安いものは提案できません。せっかくやっても効果が薄くて後でがっかりされるのはいやですから。やっぱり一番いいものから提案していきます。
やるやらないは別として、金額が高くなるのは当たり前なので、それをおわかりいただいた上でどうしても、と言われたら仕方ないですよね。


エコガラスもLow-Eも浸透していない。業界挙げて周知を

西日が厳しいといわれる家の窓でも、提案するのは高断熱Low-Eガラスだ。写真は新座市内でエコリフォームを手がけたS邸。南西や西向きの窓が多く、夏場はすだれと雨戸で日射遮蔽していた。高断熱エコガラスにガラス交換し、その後はすだれのみで過ごせるように
「難しい、これは面倒だなあって思う仕事ほど、決まるんですよね」と笑う。他にやり手がつかないような困難な仕事を、適正価格で引き受けてきっちりと施工し、提案も忘れない。地域の人々にとって頼りになるお店に違いない

ーーエコガラスによるエコリフォーム提案の際、効果をどのように説明されますか。

はじめに熱貫流率の話をします。Low-Eガラスを勧める以上、そうしないとダメだと思います。
数値があれば「この数字が小さい方がいいんですよ」と。それ以外では、単板ガラスより3倍4倍はあったかくなりますという言い方しかないですが。
比較するには〈目で見る〉〈触る〉あとは〈数字〉しかないんですね。カタログのほかに、デモ機も持っていって説明します。

どうしてもとおっしゃるお客さま以外、僕は高断熱Low-Eガラスしか勧めないんですよ。

ーーなぜですか。

日射は外部で遮ってください、ということですね。結局ガラスは遮熱しても半分は入ってきちゃうから。少なくともこの地域では冷房費より暖房費の方が金額が大きい、だから高断熱の方がいい、という考え方です。
お客さまとしては、断熱と遮熱どっちがいいのかわからない、というのがあると思うんですよね。

ーー確かに、どちらにしたらいいのかという声はしばしば聞きます。

こうして説明すると、高断熱の方で納得していただけます。

ガラスについては「特殊な金属膜で加工してあります」という言い方をします。
でも、Low-Eって聞いてもユーザーには何のことかわからない。複層ガラスは二重のガラスとわかる人も多いですが、Low-Eという言葉はまったく浸透していないんですね。

Low-Eガラスはメーカーさんによって“低放射”とか“遮熱高断熱”とか呼び方がいろいろ違っていて混乱しやすいので、まとめた方がいいと思います。

ーーそれが『エコガラス』のはずなのですが…

少なくないガラス屋さん・サッシ屋さんが『エコガラス』という言葉では提案していないと思うんですよ… この呼び名から入れるように、業界でももっと努力が必要なのではないでしょうか。

ーー今後のお仕事の展望を聞かせてください。

エンドユーザー向けの仕事の比率が、これからは大きくなっていくと思っています。

サッシは、長く使おうと思えば40年、下手すれば50年だって使えます。出はじめのサッシはたぶん1970年代でしょう? 今でもそういうのがついている家もあるので、取替需要は今後もずっと出てくると思う。
古くてレールが削れているような一間半の2枚引きサッシに、重いエコガラスを入れ替える提案はあり得ないので(笑)4枚引きの断熱サッシに交換するとか、そんな需要をいかに取り込んでいくかだと思います。


取材日:2015年12月12日
取材・文:二階幸恵
撮影:中谷正人

有限会社 野崎硝子
有限会社 野崎硝子
埼玉県新座市
社員数5名
事業内容/ガラス工事業・建具工事業

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