工務店・ガラス店のみなさま/スペシャルインタビュー

ガラスを1枚入れるたび、幸せにつながっていく(後編)

新田健太郎(にった・けんたろう)
1979年生まれ。2006年、石川県のサッシ店営業部に勤務。2008年、新田建商入社と同時に「エコガラス専門」を提唱、環境に配慮した商品の取扱いを前面に打ち出し、一般ユーザー、工務店双方へのエコガラス普及をめざして積極的な取り組みを続ける。幼少よりスキーに親しみ、大学2年時にモーグル全日本チームに抜擢。その後オリンピック代表の有力候補選手として、国体やワールドカップなど国内外の大会を連戦・活躍した。雪で鍛え上げた強い精神とさわやかなスポーツマンシップで日々ガラスに向かう熱い姿勢は、会社HP内の個人ブログ「あたたかいズボンをはけ!」に詳しい。2級建築士、環境マイスター


地域密着で、思い出に残る仕事をしたい

A4サイズのニュースレター「日々是好日」は、HPからのダウンロード、メルマガとしての定期配信、さらに希望者には郵送もする。お役立ち情報のほかに新田建商スタッフの似顔絵も入って親しみやすく、楽しく読める。
新聞の折込や、地域でのイベント出展の際にまくチラシは、妻の由紀さんが主な書き手として活躍。
有磯海SAでの工事風景。大きな油絵が飾られたケースのガラスは幅3.6m、高さ1,8m、重量約240kg。スタッフ3人の手作業で4枚に割り、約2時間で撤去した。(写真提供:新田建商)

――隔月で発行なさっているニュースレターや、新聞の折込チラシでは、手書き文字が目につきますね。

親近感というか、手書きには何かがあるなあと。気持ちを伝えるには自分の手で書いた方がいいと思うので、妻が書いたり、僕が全部書くこともあります。もしも同じものが2つあったら、自分なら手書きの方に感じるものがありますね。

――手書きのチラシを見ての反応はどうですか。

仕事につながる電話は数件ですが、見たよという反応はいっぱいありますね。街中で会ったときに「ああ新田さん、チラシ入っとったね!」って(笑)
それが目的でもあるんです。お客さんとのコミュニケーションですから。

――地域に根付くスタンスですね。

僕の場合は地域密着型でないとやっていけないですよね。
活動地域を広げると、どうしても血の通った接客ができなくなる。見積にしてもただ郵送して電話して終わりとか、そんなふうになりそうな気がしています。
何かあっても、近所だったらさっと行ってできますが、遠いとそんなサービスもなかなかしづらくなりますし。

ひとつひとつの現場に思い出が残る、そんな仕事がしたいんですね。

――現場の「思い出」?

あのときあのお客さまはこうやったなあ、とか、ひとつひとつの仕事にそれぞれ何か「思い入れ」があればいいと思うんです。
それには、あまり遠いところで仕事をするとね…。回るだけで精一杯になってしまいますから(笑)

そんな考えから、現場の担当者それぞれで「現場アルバム」をつくるようにしています。仕事が終わった時、お客さまに断ってからパッと1枚写真を撮り、1年分の仕事をアルバムにおさめるんです。あとから見返して「ここが大変だったんよ」みたいな話ができたらいいいなあと思って。

――とくに心に残っているのは、どんな思い出でしょうか。

最近では、高速道路のサービスエリアのガラス撤去ですね。今までにない種類の仕事で、しかもいろいろ制約があり、安全第一でどうやったらいいんだろうと、寝ても覚めても頭の中は工事の方法ばかりでした。
一緒に仕事している弟のアドバイスで「あ、それいいね!ああ、できた…」と解決したときは気持ちよかったですね!工事もみんなのおかげで予想以上にうまく行きました。

――考え抜いて工夫することで、よい結果を出せた案件だったと。

この仕事をしていてよかったなあとつくづく思える、とてもやりがいのある仕事でした。それにしても、厚さ15ミリのガラスを割ったときの音の大きさにはびっくりしましたが(笑)


お客さまに喜んでもらえる「オリジナル品」を作る

冷蔵庫から金具部品を取り、ホームセンターで部材を集めて作った結露実験ボックスは「ようできたと思います。既存のデモ機より、オリジナルなものが健太郎らしいですね」と、新田実社長も太鼓判の出来。
新工場全景。左下のガラス入り特大ハンガードアは、兄弟が力を合わせて制作した自慢の吊り戸。新田さんが「工場長」と呼ぶ弟・裕樹さんのこだわりが随所にちりばめられた、軽くて強いオリジナルドアだ。

――弟の裕樹さんと二人三脚で仕事に取り組むことも多いのですか。

そうですね。弟はものづくりが好きで、なんでもうまいことやってくれます。僕が「うまくいくかなあ」と思っていても、いつの間にかすばらしい作品が作ってあったり(笑)

メーカーの規格品では合わない箇所にちょっとだけ階段が欲しいなど、お客さまのご希望があれば、一点ものも作ります。材料のアルミから全部加工し、組み上げて設置します。

事務所に置いてある「エコガラス結露実験ボックス」も、自分たちで作りました。
箱から作って断熱材を張り、冷蔵庫を分解して取り出した金具部品を組み込んで。そこに単板ガラス・複層ガラス・エコガラスをつけて、スイッチオンで0度くらいまで下がるようになっているんです。

――箱の中に電球がある従来のデモ機と違い、異なるガラスが一列に並んでいて、ひと目でわかりやすいですね。

結露の違いをお客さまに「平面」で見てもらったらいいんじゃないかと、弟とああだこうだ話をしながら作りました。

新しい工場の吊り戸も手作りなんですよ。
完全オリジナルの特大アルミハンガードアで、作るときも吊り込むときも四苦八苦しました。やっているときは必死ですが、終わってみれば楽しかったね、という感じです。

――楽しそうですね。アイディアや設計を担当されるのはもっぱら新田さんですか。

こういうのできんかなあ、といった話はしますね。それが弟の手にかかると、2、3倍パワーアップしたものが出来上がってたりして、お前これ幾らかかったんやって(笑)

でも、それでいいんです。
いいものを作ってお客さまに喜んでもらえるなら、お金の損得については、あまり言わないようにしています。


1枚のエコガラスで地球のみんなを幸せに

仕事に集中するとまわりが見えなくなるのが悩み。「家のこととか子どもの世話とか、プライベートを充実させないと僕はダメなんです。仕事だけして家ではご飯だけっていうのは、やっぱりね(笑)」。良き家庭人の素顔をのぞかせた。
地元のお寺の正面につけたアルミとガラスの風除室。魚津では一般住宅でも風除室をつけるのは珍しくないが、寺院本堂の場合、高さも間口も大きくなるため材料やおさめ方を含めて工事は難しくなる。「やりがいのある仕事でした」(写真提供:新田建商)
休日には地元のスポーツ教室で、スキーを始めとするさまざまなスポーツを子どもたちに指導する。豊かな自然の中で過ごす時間も、地球とそこに住む人々に思いを馳せる原動力のひとつ。

――お金の話が出ましたが、店舗も新しくされ、今後はさらに業務を広げていくといった考えもおありなのでは?

業務拡大はあまり考えていません。僕のやりがいは基本的に、お客さまの喜んでくれる姿とか、引き渡しのときに「いいがなったー」と言われたときの、ああよかったという気持ちです。

儲かる儲からんという問題は、確かにあります。でも、よく「勝ち組負け組」と言われますが、僕はもうひとつ必要なものがあると思っていて。
「幸(さち)組」っていうんですけど、僕は幸組になりたいなって思います。

――勝つ組でも負ける組でもない「幸せになる組」という意味ですね。

金銭的な意味も全部含めたうえでの幸組です。
今の悩みは、仕事を始めるとつい夜中までやってしまうこと(笑)。晩ご飯に間に合うようにちゃんと仕事ができるようになりたいし、子どもとの時間も持ちたいです。

勝ち残るために従業員も家族もボロボロになった末に「いやーオレの会社残ったわ」となっても、意味がないと思うんですね。

――幸組に向かって仕事をするとき、何が糧となりますか。

何のために仕事をしているかを含めて「何を一番大事にしたいのか」を見失わないことでしょうか。

――新田さんが一番大事にしたいことは、何ですか?

ちょっと大げさな話でアホといわれるかもしれないけど(笑)「地球に住むみんなの幸せ」です。

以前は、お客さまや家族、従業員の方、仕入れ先のみんなの幸せと思っていましたが、環境への思いが自分の中に入った頃からは、そう考えるようになりました。

僕がエコガラスを1枚入れるたびに、少なからず地球の環境が保全されるんです。それは、住む人たちの幸せにそのままつながることですから。
本当にちっちゃいことですが、そんなことを感じながら、日々の仕事に取り組んでいます。


取材日:2011年11月19日
取材・文:二階幸恵
撮影:中谷正人
(有) 新田建商
有限会社 新田建商
富山県魚津市
社員数 6名
業務内容/ガラス・アルミ建材・エクステリアの施工販売

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