工務店・ガラス店のみなさま/スペシャルインタビュー

宇宙に飛び立つ硝子屋に(後編)

諸星 孝(もろほし・たかし)
1972年生まれ。建材会社の営業職を経て2005年に諸星硝子店入社。
09年、株式会社化と同時に社長に就任。同年および2010年の2期連続で旭硝子ペヤプラス販売コンテスト全国3位を受賞。明るい中に気配りあふれるトークと、自称「ビビリのA型」と笑うその謙虚な人柄とで多くの顧客の信頼を集める。「今日はスーツを着ようかと思ったけど、普段の仕事のスタンスを崩すのはおかしいかなって、やっぱり作業着にしたんですよ(笑)」


地域に密着し、ガラス屋さんにしかできないことを

内容から返信用封筒の同封まで、気配りのゆき届いた顧客アンケートは回収率100%。お礼状もすべて諸星さん本人の手書きで送る。
事務所のエントランス側につくったコミュニケーションスペースが、新しい何かを始めるための重要な「拠点」となる。

――ガラス屋さんも、これからはリフォームも太陽光発電も、といった潮流が最近は多く見られますが。

やっぱりガラス屋さんなんで、とっかかりはガラスで行きたい、勝負したいと思っています。その後、既存のお客さまに対するアプローチとして窓まわり・家まわりのものを提案していく、というところでしょうか。

価格的に優位で、説明もガラス屋さんにしかできないことは何かと考えると、エコガラスや内窓は「特化」してセールスできるものなんですよね。知識や現場での経験も、戻ってきて1年目で一気に稼げましたし。

何よりも「カタログではない現物」が手元にあるわけです。そこじゃないと。

――餅は餅屋でまずはガラスがメイン、その後OBのお客さまを対象に生活部分を、というお考えなんですね。

そういったお客さまのストックはできています。でもアプローチの仕組みづくりなどはまだこれから。

コミュニケーションスペースをつくるために、事務所を改装したんです。仕事の材料を売り込むばかりでなく、ふらっと来てお茶を飲んでいってもらえるようなね。
無償の貸しスペースにもできるようにして、例えば月に1回近所のフラワーアレンジメント教室などに使ってもらえたら、と思っています。
春夏秋冬で定期的にイベントも開催したい。クリスマスはリースづくり、夏休みは子どもたちの自由研究でガラスを切ったり網戸の張り替え体験なんかもいいですよね。

多くの方がここに来てくれたら、特に商品のセールスをしなくても、展示してあるガラスのサンプルやポスターを自然に見てもらえる。そうすれば何かあったとき「あそこのガラス屋さんでこんなのやっていたなあ」と思い出してくれ、一番手に電話が鳴るでしょう? そうやって地域に密着していけるスペースにしたいと思っているんです。

――「ご近所のガラス屋さん」以上の存在感で地域に関わっていく、といったスタンス。

新しいことをどんどんやっていかなきゃならない、焦っているんですよ。今のままで未来永劫仕事があるわけではない…そんな危機感が、常にあります。

戻ってきてからいろいろやったので、今は自分の中で一服してしまっているかもしれないです。でも、これからどうする、何をしていくことが一番良いのか、がまだ確立できていない。悩みどころです、孤独ですね。


仲間から学びたい! 貪欲に世界を広げる

――いろいろなグループやセミナーへも、積極的に参加されています。

仲間や同業のガラス屋さんからヒントを得たい、近くに行って話したいです。商売としてどんなことをされているのか、実になるものを貪欲に知りたいんですね。そのときはもちろん、自分のやっていることも全部伝え、ギブアンドテイクで情報交換する形にしています。

ガラス屋さんを対象にしたメーカーさんの表彰式は、社員の励みやモチベーションになるのはもちろん、「売っている人」ばかりが来る場だから、そういう人たちと親しく話をしてお互いに新しい商売のやり方を知ることができる相乗効果があります。相談もできるし、心強いですよね。

中小企業同友会という全国規模の会にも参加しています。ここはいろんな業種の方がいる真面目な会で、総会や勉強会も多い。とくに経営理念とか社員教育についてよく取り上げていて、そこでの仲間とのやり取りも最近は多くなりました。

――そういった場所で話をすることでも、ビジネスの幅を広げておられるのでしょうか。

いえ、自分の勉強のためですね。モチベーションを上げるため。
今まではたまたまうまくいったけれど、すべてはまだこれからなんです。来年もうまくやっていけるのかどうか不安で仕方ない。でもこのままで終わらせたくない気持ちは当然あって。

商売をしている以上、会社の規模もボリュームも大きくしていきたいですよ。でもそれは物欲ではなく、後からついてくるものです。今日の仕事や明日の割れかえをしっかりやり、その集大成として会社が大きくなっていけばいい。そう考えています。

――モチベーションは、将来への不安を推進力に変える力なんですね。


生き残り、宇宙に向かって飛んでいく

――未来と常に対峙しながら、現在のガラス業界をどのように見ておられますか。

ガラス業界はどうしてもまだ閉鎖的で、商品自体は増えていますが、売り方となると「局地的」。勉強会などでは、手法や戦略を特に持っておられないガラス屋さんにお会いするときもあって、あまり危機感がないのかもしれませんね。

でも、もっともっと危機感を持って、販売手法も勉強し、販売チャンネルも広げて情報発信しないと、売っているところとそうでないところの差がどんどん開いていく。
このままいくと、なだらかにランディングしていくガラス屋さんと、宇宙に飛ぶガラス屋さんとに、まちがいなく二極化すると思います。

そんな中で僕も生き残って、宇宙に向かって飛んでいきたい。そのために毎日がんばっています。でも今はまだどうやって飛べばいいのか、いまだに大気圏から抜け出せてもいない。離陸してやっと後輪が上がり始めた、そんな感じなんですよ(笑)


取材・文:二階幸恵
撮影:中谷正人
株式会社 ところざわ産業
株式会社 諸星硝子店
神奈川県秦野市
社員数 4名
業務内容/住宅・店舗・ビルのガラス工事、修繕/住宅のガラス・リフォーム/サッシ工事・修繕・リフォーム/フェンス・門扉・バルコニー等の販売、取付

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