学校関係のみなさま/事例紹介

廊下の断熱と教室の遮熱がポイント

埼玉県立浦和高等学校 -さいたま市-

エコ改修と耐震改修で、学校生活が快適に!



主なエコ改修項目 工期:2008年7月21日~ 8月31日
断熱
開口部…
廊下パーティション部分:ペアガラス+エコガラス+硬質ウレタンフォーム断熱材
教室南側窓部分:ペアガラス+庇、ナイトパージ用突出し窓
遮熱・日射遮蔽 屋上緑化/庇・ルーバー設置
代替エネルギー導入 太陽光発電/風力発電 教育空間の充実 地域材の利用(県産杉材羽目板)
環境学習室の整備

埼玉県立浦和高等学校は、創立110 年を誇る県下屈指の有名校。"尚文昌武(= 文武両道)" を校訓に、勉学はもちろん学校行事や部活動にも力を入れ、宇宙飛行士の若田光一さんをはじめ多くのすぐれた人材を世に送り出しています。今回の学校エコ改修は、そんな同窓生たちが集まる場で上がった「浦高を環境コンシャスにしたい」の声をきっかけに実現しました。


教諭・生徒・PTA・建築技術者・自治体関係者などさまざまな人々が、改修面と環境教育面の2つの検討委員会で積極的に議論を交わしました。ハード面では開口部の断熱・緑化・自然エネルギー導入・地域材利用など、ソフト面では多様な環境教育プログラムを整備し、浦高らしいエコ改修に取り組んでいったのです。


工期は夏休み。ポイントは廊下の断熱と教室の遮熱

廊下パーティション。エコガラスの窓と地域材を張った腰壁で構成されている。

廊下パーティション。エコガラスの窓と地域材を張った腰壁で構成されている。

断熱材を入れた腰壁部分は、改修前と比較して約2倍もの厚さに。

断熱材を入れた腰壁部分は、改修前と比較して約2倍もの厚さに。

大きなペアガラスと庇が特徴的な教室の窓。左下に突出し窓が見える。

大きなペアガラスと庇が特徴的な教室の窓。左下に突出し窓が見える。

窓まわりのエコ改修工事は夏休み期間で行われました。対象はクラスルームのある普通教室棟。廊下と教室を隔てるパーティションと、教室内で直接外気に面する窓の部分です。
改修前、冬は冷蔵庫のように冷える廊下の空気がパーティションをすり抜け、すきま風となって容赦なく教室に入り込むため、生徒たちには膝掛けが必須アイテムでした。夏は外に面した南側の窓から直射日光が射し込んで、熱とまぶしさで窓側の席は大変だったといいます。

工事では古いすりガラスのパーティションをすべて取り払いました。替わりに断熱材を入れた腰壁を新しく設置し、窓には高気密のサッシを使ったエコガラスを採用しています。廊下自体は外側の窓が既存の一枚ガラスのため寒いままですが、室内は「前と全然違う。すきま風がなくなって廊下側も窓側も同じような温度感覚で、膝掛けもいらなくなった」と大好評。

新しいパーティションが教室内の空気を逃がさず、廊下の冷気を遮断して寒さ知らずの教室になったのです。毎日使われていたストーブを改修後はひと冬一度も点火しなかったクラスもあるほど、その変化は劇的でした。改修計画に深く関わり、環境委員会の顧問でもある永山将史先生いわく「40人の生徒が発散する熱で暖められた教室の空気をガラスと壁で外に逃がさない。まさに自然の営為による暖房です(笑)」。

一方、教室南側の窓は天井まで届くペアガラスに交換しました。同時に太陽光発電パネルを載せた深い庇をつけて強い日差しを遮っています。生徒たちからは「今年の夏は去年よりも涼しい!」の声が。日中の室温の上がり方が遅くなったことも実感されているそうです。

もうひとつの注目は新たにつけられた突出し窓でしょう。これは、夏場に昼夜を通して開け放し、夜間の冷気を通して建物を冷やす"ナイトパージ"用の窓。
改修前の浦和高校は、防犯と雨除けのために生徒の下校後は真夏も窓を閉め切っていました。当然翌朝の教室は熱気がこもってムンムンに。小さな窓はこの悩みを見事に解決したのです。


省エネ競争、緑化体験・・・エコ改善は生きた環境教育の場

環境教育室でインタビューに答えてくれた永山将史先生と宮崎彰雄君。

環境教育室でインタビューに答えてくれた永山将史先生と宮崎彰雄君。

環境教育との密接なリンクも今回のエコ改修の特徴です。改修と同時に、校内には生徒主体の"環境委員会" がつくられました。8つのパートに分かれて、省エネ実験やエネルギー使用量のデータ観測、緑のカーテンの世話、資源管理などの環境プログラムを積極的に企画運営しています。

なかでも盛り上がっているのが"エコグランプリ"。クラス対抗で年間の灯油使用量と電気使用量のデータをとり、どれだけ低く抑えられたかを競っています。学校はこのプログラムのために改修時に予算をとり、全教室に専用の計測器を設置しました。授業終了後は素早く電気のスイッチを切る姿があちこちで見られ、日常の中で環境に目を向ける楽しいきっかけとなっているようです。
環境委員会植栽パート長として緑のカーテンの管理を任されている宮崎彰雄君は「最初は植物が好きで委員に立候補しましたが、今は身の回りの環境についても考えるようになりました。全校生徒の意識も少しずつ上がってきていると思います」。

エコ改修を直接の題材にしたプログラムもあります。理科の担当教諭を中心に、エコ改修後の教室の温度変化や緑のカーテンの効果に関する調査、太陽光発電パネルによる発電量測定などが総合学習のテーマとして設定されているそう。改修による校舎の状況変化をそのまま教材にした、タイムリーな環境教育といえるでしょう。


浦高エコ改修スタイルは”汗はかいても勉強できる空間”

昇降口前にある環境教育室での自習風景。ここにもナイトパージ用の窓がつけられた。

昇降口前にある環境教育室での自習風景。ここにもナイトパージ用の窓がつけられた。

さらに、環境への取組みを象徴する場として"エコステーション"と"環境教育室"がつくられました。ペアガラスの窓と、地域の杉材を張った床や壁が気持ちいいスペースです。
エコステーションは改修に使われたガラスや断熱材のサンプル、サッシの模型、校舎の図面などを展示する改修関連の情報発信基地。環境教育室は生徒たちが自習やミーティングで自由に使える、開放された場です。エコを肌で感じるこんな空間のある学校生活も、有効な環境教育のひとつに違いありません。

「"夏は涼しく冬は暖かい"ではなく、夏は汗かくけど仕事や勉強には支障がない。学校のエコ改修はそれでいいのではないでしょうか」と永山先生。快適さを優先することなく、自分たちのライフスタイルを考え直し、ときには変えることも求められる、これからのエコを見通すような言葉です。

エコガラスを活用した改修の現場で、教室から地球まで広がる環境を体感し、考え、実践しながら成長していく子どもたち。未来を担う彼らのエネルギーをやさしく包みたくましく育てる、そんな"浦高エコスタイル"が印象に残りました。


 

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