五十嵐慶三(いがらし・けいぞう)
1955年生まれ。竹原屋本店代表取締役。
江戸期の北前船による海運業をルーツとし、明治時代に硝子問屋として創業した竹原屋本店を2002年より引っ張る三代目。本業のほか、エコガラス チームやまがた、山形県サッシ・ガラス協同組合、山形県地球温暖化防止活動推進員、くらしのエコアドバイザー、山形うちエコ診断員等、多くの活動団体に参画し、窓・ガラスの専門家として山形の環境・生活文化の向上に向け東奔西走する毎日。
夏の暑さが厳しい山形に向く遮熱エコガラスを基本に、色やガラスの組み合わせもある程度限定し、山形仕様として量産体制を敷きました。
名前は山形の特産品にちなみ、レーザーでマークも刻んでいます。
山形が好きなんですよね。お米などの農産物をはじめとする豊かな食材から気候風土まで、天の恵みがこれだけある県にはなかなかお目にかかれませんよ(笑)
「県民性」への思いもあります。
我慢強くて、家族同士の絆がすばらしいんです。エコガラスの普及面でも、お試しで体験した方のリピート率が高く、生活スタイルに対する向上心が見られます。
がむしゃらではなく、先祖から受け継いだものを徐々によい方向に変えていく。それが山形の生活法則です。
そんな生活文化と気候風土に根ざした山形の住まい、昔ながらの「縁側」の良さや窓との関わり方も考えた、生活者に喜ばれる窓づくりをしたい。
長年地元で培った自分自身の体験に基づく提案で、エコガラスの本当の魅力や本物志向の価値観を見せていきたいですね。
会社を継いだ時点から、提案型のスタイルを貫こうと思い続けています。でも、まだやりきれていない部分があるんです。
例えば住宅診断のひとつの目安として住宅性能値の比較をしていますが、これはともすれば単なる数合わせ的なものになりがち。住まい手の生活観や独自性、こだわりや工夫が見えてこないところには、落とし穴があると思っています。
住まいの温熱環境に関する地元の専門家を集めたワーキングチームで、診断・家づくり提案をしていくような仕掛けが必要だと思いますね。そういうNPOをつくりたい。
人の役にたちたいと思っている人たちには、必ず出会いがあります。そんな異業種のメンバーが集まって情報を交換・共有しながらブラッシュアップしていく場ですね。
山形からの省エネ情報発信、山形バージョンの生活提案を実現する!大事なことだと思います。
以前から事業所向けのエコ改修提案をやりたいと思っていたところに、事業提案公募の発表があったのです。
さっそく、地元の有力企業として常に先進的な役割を果たしておられる取引先の会社さまに、社屋の窓全部を対象にした大規模エコ改修を提案しました。
もともと地域への気遣いと積極的な環境活動で知られる優良企業で、エコでも防災でもガラスはキーポイントになる素材だから率先してやってみたい、とのご返事をいただいて・・・ありがたいことです。
生活信条がありましてね。
「心華」いつも心に花を。忙しいと心を亡くし、慌ただしいと心が荒れます。心の中に一輪の花を持って生活する、そんな生き方をしたいものです、という。
自然体で生きるには、例えば電力や化石燃料に頼らず太陽熱を有効利用することも大事ですよね。エコガラスへの窓の交換は、そのとき最高に効果的な方法でしょう。
だから、エコガラスは売れますよ(笑) テクニックなんて要らない、いい商品は必ず売れるから。いずれは県内全部がエコガラスになるんじゃないかなあ。そう思っているんですよ。