南 正助(みなみ・まさすけ)
1938年生まれ。代表取締役社長。
大阪府板硝子商工業協同組合理事長・全国板硝子商工協同組合連合会会長・大阪府板硝子高等職業訓練校校長等を歴任。
南 可貫(みなみ・かつら)
1968年生まれ。常務取締役。
一級建築士・一級建築施工管理技士。南正助氏長男。建築設計事務所勤務を経て1999年より信田屋にて現職。構造設計のエキスパートでもある。
南 晃行(みなみ・あきゆき)
1970年生まれ。営業部設計室室長。
一級建築士・インテリアコーディネーター。南正助氏次男。建築設計事務所勤務を経て2008年より信田屋にて現職。同社におけるエコポイント活動の責任者。
南可貫 エコポイント制度をきっかけに、社長である父の正助の「原点に戻ろう」のかけ声のもと、全社をあげて取り組みを始めました。申請窓口業務もその一環です。
南正助 私たちはもともとガラスの割れかえ屋でね。それが、大工さんや工務店さんからの仕事が増えて徐々にお客さまの層が変わっていったんです。
ご近所から割れかえの依頼があっても、お断りするようなことにもなっていました。
でも、将来を考えたときにそれではどうなのか、と。
同業者の集まりなどでも「本来のガラス屋はどこにいったんや」といった話はよく出ていて、考えんといかんなあとも思っていましたし。
エコポイントがきっかけになって「本来の割れかえの仕事をちゃんと持っていけば、原点であるガラス屋として少々の競争にも勝っていけるんじゃないか」そういう思いを持ったんです。
正助 配布は会社周辺のほか、全社員総出で自宅の近所からポスティングを続けています。新聞の折込もやっていますね。
正助 エコポイントも少しではありますが、売上に寄与し始めました。加えて、ガラスの割れかえや網戸の張り替え、戸車の交換の依頼や問合せが増えました(笑)
エコポイントどうですかというより「ご近所のガラスとサッシのお守りをさしてもらいますので、手元にチラシ置いてくださいね」といった感じです。
可貫 今までどちらかというと一般の方からの依頼をお断りしてしまっていたので、ご近所でも会社の存在をご存じない方が当然居てはるんです。
まずは名前を覚えてもらう。そこからのスタートだと思っています。
南晃行 はい。サービス業としての「そもそも論」から書いてあるマニュアルをつくりました。電話応対から現場調査、提案や見積・契約の場面まで網羅して。
接客業としてやってきませんでしたから、まず「こうあるべき」というものをつくり、意識してもらおうということです。
今は全員がきちんと対応できるようになりました。例えばサイズの話をするときも、ミリ単位をセンチに置き換えて説明しています。
晃行 制度自体の話から「ガラス1枚からポイントがつきます、この窓の大きさならいくつですよ」といった感じで説明していきますね。
電話よりも、なるべく訪問さしていただいて、測りながら説明できるようにもっていっています。
正助 訪問するときは、ガラスの性能が分かるデモ機とミニチュアのサンプルも必ず持っていきますよ。
晃行 お客さまが今住んではるところに行って養生から始めるのですから、エンドユーザーと接することのない建築中の現場とは違う難しさがありますね。
生活の場にお邪魔して工事させていただくのだから気をつけて作業しよう、という態度を浸透させていかないと。
晃行 はい、そうです。
現場仕事は、作業車にエコポイントの幟を立てるところから始まります。
ご近所の方に何の工事なのかお知らせする面もあるし、当然エコポイントやエコリフォームの宣伝にもなりますから。
晃行 数件あります。