昨年夏にお父様から取締役を引き継がれました。現在はどのようなお仕事を?
1年で2〜3棟の新築住宅と十数件のリフォーム、ほかに店舗や倉庫など非住宅建築もいくつか手がけています。
エリアは茨城県南部から千葉県北西部、お客さまはご紹介がほとんどです。
土地探しから設計、施工までトータルな家づくりを請け負うなかで、心がけていることは。
お客さまの話・希望をよく聞くことですね。自分自身のこだわりが特にないので、なんでもできます。紀州ヒノキや八溝材*を使いたいというお施主さんのご希望で、山まで木を見に行ったりもしますよ。
もちろん、地震に強くて長持ちするなど、“当たり前のこと”としてやるべき要素はあります。とくに茨城県南部は地盤が悪いので、地盤改良はほぼ必須です。
性能面では“必要最低限の高断熱”という考え方を取っています。
基本設計からご自身でされますが、デザインに関してはどうお考えですか。
必要なのはお客さまの要望や構造・間取りなどの“必然”。特殊な条件がない限り、奇抜なことはやりません。
先代社長である父の「作品を作っているのではない。自分がやりたいことを押しつけるな」という言葉どおりだと思っています。ただ、自分ではないつもりですがお客さまや職人さんからは“かなりこだわりがある”と思われているようです(笑)
お客さまとの打ち合わせでは、実際に住む方々について細かく聞きます。趣味・年齢・お体の状況などなど。土地を探す場合には建坪の希望やお子さんの学区まで。
その場で図面を手描きしながら話すんです。平面図も立面図も描きながら、施工の仕方や予算のことも言ってしまう。お客さまと一緒に考えながら進めていきます。